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研究紀要の発刊にあたって

市川会長

 今年度,当研究会は20周年を迎えました。そして,第58回北海道視聴覚教育研究大会を道南情報教育研究会ネットワークが主管となり,道南情報教育研究会ネットワーク1周年記念大会,南北海道情報教育研究会20周年記念大会として開催し,成功裏に終了することができました。会場校をお引き受けいただいた大沼中学校長 三觜 徳久 様始め教職員の皆様方や関係各位に心よりお礼申し上げます。 さて,パソコンというとデスクトップかノートを思い浮かべますが,平成25年度の出荷台数ではタブレット型がノートパソコンを上回る見通しとのことです。キーボードやマウスが不要で,いつでもどこでも利用できるのは大きな利点です。そのタブレット型を留萌管内の初山別中学校では生徒に持たせて授業に取り入れています。また,住民にも携帯電話やiPadを無償で配布して,災害情報の一斉送信や高齢者の安否確認,ネットスーパーでの買い物など,行政サービスの情報端末として活用する生活支援システムの構築に取り組んでいるとのことで,日常生活に欠くことのできないものになっています。 ところで,持ち運びや操作が簡単で,屋外でも情報を入手でき,カメラ機能を使って撮影したり拡大したり,記録もできるとなると学習には大いに有効な機器で,小学生では生活科や総合的な学習の時間などで活用できそうです。ただ,特に低学年の児童の取り扱いが心配で,誤って机の上から落としたり,水に濡らしてしまったりすることも考えられます。ところが,衝撃に強いタブレットが発売されました。1m位の高さから落としても故障せず,防水性能と防塵性能を高めたカバーが付いているそうです。屋外での授業中の多少の雨や土埃の舞うグラウンドでも問題がなさそうで,期待したいものです。 このようにICT環境が整備されてくると心配なこともあります。そのひとつにSNSに関わる問題で,今年度実施した携帯電話のアンケートでも,保護者から児童の利用状態を不安視する記述がありました。いつの時代でも学校には新たなものに対して,光の当たる部分と陰の部分を的確に把握して児童生徒を指導していくことが求められます。情報教育に関わる当研究会としても更なる研鑽に努める所存です。 最後になりましたが,ご支援を賜りました関係各位に心より感謝申し上げ,研究紀要の発行に当たっての挨拶といたします。

 

南北海道情報教育研究会 会長 市川 秀雄

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